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お世話になります。

社会には、現実に基づかない妄想的な自己肯定及び他者否定をする人間が存在します。

そのような人間は、その不当な言動から、人間関係のトラブルの発端を担うことが多いように思います。

臨床心理学では、そのような人間をどのように捉え、
そのような人間に対して、どのように接するのが良いと考えているのでしょうか?

ご回答に当たりましては、その学説の概要や要点、その学説を唱える学派名や人名、
参考文献や参考URL等を教えて下さい。

どうぞ宜しくお願いします。

A 回答 (3件)

臨床心理学は前提として、人間を肯定的に捉え、人間の可能性(?)を信頼しています。


そして、性格的なものと、精神状態を分離して考えます、

妄信的な(自己&他者)否定が、性格的なものか?精神状態なのか?で対応が違って来ます。
性格的な(自己&他者)否定が性格化している場合、(境界性を含め)人格障害と呼ばれ、
治療はかなり困難を極めると言われています。(臨床心理の限界なのかも知れません。)
http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/lec_PD.htm

一方、精神状態の場合、クライアントを信頼し妄想的な自己否定も他者否定も、
心が傷つけられた結果、自己防衛の為に身にまとった鎧のようなものと考えています。

鎧の下には、傷ついた可哀相な心が隠されていて、それがどのように傷ついてきたか、
傷ついた原因を探って、解消し、自己や他者を認められる考えへと変容を促進することで
社会生活へ支障をきたさない人格をつくるのが、大抵の臨床心理の目的です。

クライアントとの信頼関係を築くことが、治療の第一歩となるのですが、
1970年代のNLPがラ・ポールという概念を打ち出すまで、他の心理療法では、
信頼関係の構築は、ある意味当たり前のことと捉えられていて、無意識に行われていて、
詳しく論じられることがなかったように思います。(詳しくはわかりません。)

1)NLP(神経言語プラグらミング) http://www.spiritualstyle.jp/post_2.html

  創始者:ジョン・グリンダー&リチャード・バンドラー
  NLPとは、ゲシュタルトセラピー、エリクソンの催眠療法、
  家族療法を基礎に作り上げた、心理療法の体系
  基本的考え:「地図は世界ではない」心理的障害は、世界(起こった事実)ではなく、
  世界の解釈によって、個人の中に作られた地図によって起こる、
  解釈をリフレーミングし世界に適応した地図をつくることが治療である。  
  そして、治療効果のためなら様々な療法を遠慮なく使う現実的な療法派

  信頼関係を築くことを、NLPではラ・ポールの形成と呼びます、
  そして、ラ・ポールを築くために重要な技術として、次の四つがあります。

  ・キャリブレーション (観察)、
  ・ミラーリング    (対称的または、鏡に映したような同調した動き)
  ・ペーシング     (呼吸や間、リズムなどのペース合わせ)
  ・バックトラッキング (オオム返し=ロジャース派の積極的傾聴法で多様される技術)

参考文献:『NLPのすすめ』(入門用に)
http://www.amazon.co.jp/NLP%E3%81%AE%E3%81%99%E3 …
    :『RESOLVE -自分を変える最新心理テクニック-』
http://www.amazon.co.jp/RESOLVE-%E8%87%AA%E5%88% …


2)ロジャース派のカウンセリング(我が国のカウンセリングの主流派)

  創始者:カール・ロジャース 学派:ロジャース派または、ロジャリアン
  要点:来談者中心療法(心理療法は、患者側を中心にした治療であるべきとの考え)
  積極的傾聴法(アクティブ・リスニング)による信頼関係の構築と本人の気づきによる治療の促進。
  http://lovemailsearch.bufsiz.jp/date/index_keity …

参考文献:『積極的傾聴を学ぶ―発見的体験学習法の実際』
http://www.amazon.co.jp/%E7%A9%8D%E6%A5%B5%E7%9A …
    :『ロジャーズ―クライエント中心療法の現在』
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83 …

3)交流分析:TA(Transactional Analysis)

  創始者:エリック・バーン 
  TAの目指すもの、「自己理解と気づき」「自発性」「親密さ」の獲得による自己の成長(治療)、
  TAの理論:
  ・心理的ポジション
   (心の4つの状態1「自己及び他者肯定」、2「自己肯定及び他者否定」、3「自己否定及び他者肯定」、
    4「自己否定、及び他者否定」)
    この心理ポジションの、2と3の酷い状態が、ご質問の「妄信的な自己否定と他者否定」に成ります。
  ・自我状態分析(PAC分析とエゴグラム P=親の自我状態、A=おとなの自我状態、C=子どもの自我状態)
  ・やり取り分析(PACによるやり取り分析、平行交流、交差交流、裏面交流など)
  ・ストローク&ディスカウント
   (相手を認める働きかけ=ストロークと相手を認めない働きかけ=ディスカウント)
  ・時間の構造化(ひきこもり、儀式と儀礼、社交、活動、心理的ゲーム、親密)
  ・心理的ゲーム(時間の構造化のひとつ、比較的短く、お互いに不愉快なおもいで終わる一連のやり取り、)
  ・ミニスプリクト(幼児期の影響による心理的に束縛された行動:ドライバーとストッパーがある。)
  ・人生脚本(成育暦やストロークの癖、性格、考え方、感じ方などによって作られる人生の脚本)

  TAでは、これらの分析理論、技術を適時につかい信頼関係を構築します

PS:
学説がどうこうと言うよりも、これらの臨床心理学に共通するのは、
人間への信頼感であり、大きな意味での愛(笑)です。

人間不信や自己&他者否定を正常な精神状態とは考えません、何故、どの様にして、
そういった精神状態に陥ったかを分析し相手を認め相手の世界を理解することで、
クライアントが自分自身で(NLPで言う)地図を書き換え、世界に適合することを支えようとするのが目的です。
完全に性格的なものとか、本人に治す意思が無い場合は、臨床的な治療は大変に困難です。

正確に答えられたか(汗)…どうも横道にそれているような気もしますが…以上です。

また、こちらの答えが、近いかも知れませんご参考に…
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3713629.html

この回答への補足

以下の質問について、他の学派の学説等も知りたいので、新たにQ&Aを立てました。

http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3753440.html

宜しくお願い致します。

補足日時:2008/02/07 16:16
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

たいへん参考になりました。

とくに交流分析に関しては、大学でエゴグラム等に軽く触れた程度なので、
そんなに興味深い理論があるとは知りませんでした。(さっそく勉強します)


もし宜しければ、以下の質問にご回答を頂けたら助かります。


>怒っている人の怒っている目的は何かと考えるのが心理学的なアプローチですので、
>この人は、怒っていることで、相手に何を得ようとしているのか?
>自分を、わかって欲しいのか?
>もっと気を使って自分を丁寧に扱って欲しいのか?
>具体的な譲歩を欲しているのか?
>状況によって、人によって様々です。
(参考として挙げて頂いた、harrywithersさんの過去の回答より引用)

怒りの問題が行き着くところは、相手の言動により生じる怒り、及びそれに伴って生じる破壊的な欲求(感情的な部分)と、
それを発現することによって生じる諸々の損害に関する思慮(理性的な部分)
との葛藤と、その苦悩にあると思います。

もしよろしければ具体的な事例や学説等を挙げて頂けたら助かるのですが、
クライエントの怒りや破壊的な欲求が、相手の挑発的行為
(不当な軽蔑及び侮辱、並びにそれらに伴う種々の行為等、クライエントの怒りや破壊的行為を誘うような言動)に起因する場合、
そしてクライエントは、その結果生じる損害を考慮し、怒りや破壊的欲求の発現を抑制したいと考えているが、
怒りや破壊的欲求等を抑制、または解消できず苦悩している場合、
カウンセラー等はクライエントに対して、どのような処置を施すのでしょうか?
宜しくお願い致します。


また、NLPに関しては否定的な見解もあるようですが、学術的な心理学として信頼できるとお考えでしょうか?
宜しくお願い致します。


追伸 何度も回答を要求してしまい恐縮です;;
harrywithersさんはとてもお詳しいので、つい甘えてしまいました。

お礼日時:2008/02/06 20:39

> 怒りの問題が行き着くところは、相手の言動により生じる怒り…



う~ん、どうでしょうか?
言うは易し行うは…ですが、
『他人は変えられない、変えられるのは自分自身だけ、自分が変われば相手も変わる』
(TAだったと思います)との大前提があります。心の仕組みを多少でも学んだとき、
人は相手を変えようとしがちですが、その方法は上手く行かないのです。

そして、この『怒り』の問題は、怒りへの一本道しか用意していないこと、
その道に固着していることに問題点があるように思えます。
※沢山の選択肢を提供することが、対応の可能性を広げることですので、

NLP(元はゲシュタルトセラピー)で『地図は世界ではない』という時に、
例えば「バカヤロー!」と“挑発されたと感じている”ことは、地図であり、
「バカヤロー!」の言葉が“世界”なのです、
この「バカヤロー!」は、もっと俺を敬え!、尊重しろ、仕事しろ、勉強しろ、
助けろ!、寂しい!、などなど、様々に解釈が可能です。

この解釈や対応の可能性(多様性)を示すのが、「リフレーミング」と呼ばれる技術です、
詳しくは、本を読んでください。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%95%E3%83 …

別のアプローチもあります。
自分の怒りは、何故なのか?何によって挑発されているのか?
(このことは、怒りは当然のモノと考えていると、見えてきません。)
・相手の不当な要求?
・自尊心を傷つけられた?無視された、
・(自分は)当然と思うことを行わない、言うことを聞かない。

また、前述の考えを適応すれば、相手は挑発することで何を得るのか?と考えることもあります。

実際の臨床なら、クライアントを見て具体的な話を聞き、
適応する方法もひとつかふたつに絞られて来ると思います。

こういった文字のだけのコミュニケーションの中で、
(具体的な情報もないまま)可能性の全てを到底は書けるものでは在りませんので…この辺で、

> また、NLPに関しては否定的な見解もあるようですが、学術的な心理学として…

NLPに関する批判もあることは、聞きますが、
ぶっちゃけて言うなら、データーがあるとか、学術的にとか余り興味がありません、
何度かワークショップを受けたり関わって来てかなり有効な技術であると認識しています。
そして、NLP自体が、先に挙げた、三つのセラピーから流用(悪く言えばパクリ?)なので、
色々な技術を集めた、学際的(統合または総合的)な学問であり、決して学術的とは言えませんので…

NLPは有用性に優れた技術だと認識しています。
※それを利用して、コーチングだの自己実現だのと
金儲けが流行りつつあるのは、如何なものかと思いますが。

今年も、来てくれるはずですので、興味があれば、
リチャード・ボルスタッドの「key to Success」を受けて見られたら如何でしょう。
http://blog.livedoor.jp/key_of_nlp/archives/5093 …

この回答への補足

あっ もちろん、具体的な状況を設定した方が良ければ、そのように致します。

宜しくお願い致します。

補足日時:2008/02/09 20:22
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

言葉足らずで申し訳ありません。

harrywithersさんの知識の中から、いくつかピックアップして頂けたらと思い、
あえて抽象的な状況を設定させて頂きました。

harrywithersさんの過去の回答に『馬鹿と判断することはない』旨の回答がありましたが、
自分に対する相手や相手の行為に(言葉は悪いですが、多かれ少なかれ)『馬鹿』
(もちろん『馬鹿』でなくても、『未熟』でも『非常識』でも『病気』でも構いません)
と判断を下さずに怒りを抑制する方途が私には思いつかなかった為、質問をさせて頂いた次第です。

追伸 先日、教えて頂いた書籍が手に入らなかった為、とりあえず他の著者が書かれた物を読み始めました。

お礼日時:2008/02/08 15:49

人間には、世界観というのが存在します。

ユングのいう集合的無意識ですが、人間は前半は自我を形成し、後半は個性化にむかうといわれています。個性化とは内面にむいた社会であり、そこには個人のコンプレックスもあるし、殺人など人類共通の悪いことなども存在するといわれてます。そしてそれも現代で通用するかわからない個人の中にあるので。そういった理想にむかうのはいいのですけど、やはり周囲と調和をとれない人がでてきます。かえってこれないかもしれない旅といういいかたもあります。ですので、自信過剰になり、どこまでもいきます。介護するような暖かい目も必要でしょうし、また被害をうけないよう距離をおくことも重要でしょう。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

参考文献等があれば、教えて頂けたら助かります。

宜しくお願い致します。

お礼日時:2008/02/06 20:39

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